2019.12.29 Sunday
美しいものは、心を潤してくれる・・。ルネサンス初期の美しいお姫様をしばし眺め、すーっと気持ちを天に浮かせたい気分です。
以前にも同じ作家さんのもので、初期ルネサンスの美しいお姫様としてご紹介したことがあります。清楚なお顔立ち。凛とした貴婦人としての品格。そして、随所に散りばめられた時代性。そんなところが観どころでしょうか。
髪の毛の束ね方。すっごく研究されていた様子がわかります。レオナルド・ダ・ヴィンチも彼女達のお洒落な髪の毛について素描しているほど。クレオパトラの時代からもう美容は始まっていましたが、ルネサンスはルネサンスで様々な美容法が生まれていたそうです。真珠を編み込んだり、複雑に結いあげられた髪の毛が貴婦人の象徴だったとも言えます。
ポライウォーロ兄弟の絵画は、こうした美しい貴婦人像だけが魅力ではありません。お姫様達の肖像画にも生かされていることですが、解剖学的な知識を基盤とした人体表現が垣間みられることろが美術史な流れとしては注目しておきたい点です。
美しいお姫様に「骸骨」をあてはめてみて下さい。私の言っていることがわかっていただけることでしょう。
過去ブログ
2015年7月31日「美術への招待」より