2020.09.21 Monday
ヨーロッパへの招待:
印象派の画家・モネの作品『印象 日の出』。
他の『睡蓮』の連作など、色鮮やかで美しいものの方が絵画鑑賞にはいいのかもしれませんが、この作品なくして「印象派」はありえず、歴史的な絵画なので取り上げます。
この作品は酷評を受けました。なぜなら、それまでの絵画の概念を覆したからです。新しい「絵画」という芸術の定義がここから生まれていくことになったと言っても過言ではなかった、ショッキングな出来事でした。
刻々と移り変わる光と色の世界、それを描く。
構図など、それまで「当たり前」とされてきたことは二の次。これからの絵画という芸術ジャンルにとって必要なのは、新しい絵画の使命だとモネは、その印象派の理念に一番忠実に生きた画家です。
この作品を観ていると、新型コロナによって「新しい生活」を模索している私たちへのエールにも思えてきます。きっとまったく新しい社会がこれから誕生してくることでしょう。と、モネの作品を眺めながら願っています。
author:村松操