東京・田園調布 お菓子教室・フランス料理教室・テーブルコーディネート教室 村松操 主宰/サロン・ド・トレミニョン テクニック・マナー・インテリジェンス

menu

もっと見る

初期ルネサンスの名画 美しいお姫様の肖像画

2020.12.31 Thursday

                 

2020年を締めくくる名画はこちら。美しい中世のお姫様。

中世の街を旅することがフランス留学中の私の楽しみであり、また研究でもありました。街並みの風景・その場にまつわる歴史・人々の暮らし。絵画を鑑賞する上で「場」、つまり、作品と「場」の問題という美学上のテーマがあり、できるだけ足を運びました。

以下の文章は、2011年6月4日に書いたものです。過去ブログカテゴリー「美術への招待」からデータ移行しています。ほんのひと時ですが、この作品とともにお過ごしくださいませ。私の大好きな作品の一つです。

美術への招待:

美しいものを観ると、気持ちがやわらかくなるので、昨日に引き続き、もうひとつ。この作品の作者は、15世紀イタリアで活躍したポライウォーロ兄弟。美しい横顔の肖像画は、この時代のひとつのモードでした。

1465~70年頃に描かれたもので、『若い婦人の横顔』と呼ばれています。婦人といっても、当然のことながら当時のセレブであって、私たち一般の人ではありません。

気品があって、優美で、知性と教養が満ち満ちていて・・。

大学生時代はひたすら、中世・ルネサンスのお姫様に憧れたものでした。文学を読むと、当時の貴族の娘達の生き方が想像できます。わかりやすいところで言えば、W・シェイクスピア作『ロミオとジュリエット』。

純真、可憐、情熱的。

この肖像画のセレブ姫からも、外面的な美しさにまさる品性の輝きが、私には感じられます。

美しいお姫様に召し上がって頂くつもりで、今日もお菓子を焼きました。クラフティー、美味しくできましたよ。フランスのリムーザン地方のデザートです。旬のサクランボをたっぷり使います。