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「フランス人は議論好き」と「ジョハリの窓」 企業研修「日本人が学ぶフランスの習慣」プレスタージュ・各論(1)

2020.08.23 Sunday

フランス人は議論好き。

使われすぎたフレーズゆえに深く考えられることなく、そういうものだと簡単にスルーしてしまうことは、とても勿体無いことです。延々とおしゃべりを楽しみ議論を交わすフランス人的日常は、「ジョハリの窓」のワークショップそのもの。私見ではありますが、彼らへの新しい眼差しが生まれることを願い、以下、実体験と考えをまとめました。

例えば、仕立屋さんでのよくある光景です。ズボンの丈をどうするかでミリ単位で30分以上も意見を交わし合う。結局その日決まらず、また再度、また再度を繰り返す、とか。ブラウスのリボン結びの形と大きさ・長さで、「どれが美しいと思う?」とまた延々と美意識の交換を楽しむおしゃべりが続く。ボタン一つとっても、そう簡単にはことは進まないわけで、日本の何倍もゆとりをもって臨まないと計算が狂います。

解放・盲点・秘密・未知。

彼らが会話(議論)を楽しみとするのは、「ジョハリの窓」の4つの自分を確かめ合うためなのではないのか。とりわけ「未知なる自身」が現れることを期待してのことかもしれない。

このような「気づき」に至った時、彼らへの視線が変わりました。日々、可能性(未だ発見されていない自己)を追い求めて生きるフランス式生き方の美学として「議論」をさらに一緒に楽しめるようになりました。こちらまで何か新しい世界がひらけてきそうでワクワクいたします。

author:村松操